「もう機嫌なおしてよ」
「…………」
「俺が悪かったから」
「…………」
「いつまで無視するつもり?」
「…………」


はぁ…

蔵馬は溜め息をつくと向かい合って座っていたの隣に腰を下ろした。

1時間前。
蔵馬の部屋に遊びに来たは蔵馬に話しかけては生返事を返されていた。

蔵馬が以外に夢中になるものなど無いに等しいのだが黄泉から借りた書物がいけなかった。

蔵馬の知りたかったことがその本には書かれていた。
つい夢中になり読みふけってしまった。

「聞いてるの!?」

も腹に据えかねたのだろう。
それからずっと無視を決めこみ、本から目を離さない。


「その本おもしろい?貸すから俺の相手してくれないかな?」
「…………」
、お願いだから許して?」
「…………」


自分がされるとかなり堪えるな

などと蔵馬が反省し始めた時、

「別れてもいいって言った」

がぽつりと呟いた。

「え!?俺が?」

有り得ないことを言い出すに目を丸くする。

「帰るよって言ったらそれもうんって言った」

それは…誘導尋問というか、それと同じことじゃないのかと思いながらも蔵馬は必死でご機嫌をとり始める。

「そこまで言うなら許してあげてもいいわ」
「ホントに?ありがとう」
「ケーキ食べたい。リトルベアーのチーズケーキ。5分以内に」
「え!?5分っ!?ここから店まで車でも15分はかかるのに。しかもチーズケーキは限定品でしょう?」

慌てる蔵馬に

「じゃあ許さない。さようなら」
「待って!行ってくるから!5分だよ!帰ったらだめだからね」

そう言うと蔵馬は部屋を飛び出した。

「…妖気がすごい。妖狐にでもなったかな」






4分28秒。蔵馬は戻ってきた。

「お帰りなさい」

はコーヒー・お皿にフォークを用意して待っていた。

「へぇ〜ケーキあったんだね」
「近くの店になくて支店まで行ったよ。最後の2個だった」
「よかったね、あって。さぁ食べよう」

がケーキを皿にのせてコーヒーを渡す。

「許してもらえる?」
「仕方ないからね〜」


そう言ってはケーキを頬張ると感嘆の声を上げる。


「ごめんね。もう無視したりしないから」
「あたしこそ、ごめんなさい」


こうして二人は仲直りをしたとか…




〜〜fin〜〜